活動報告

私たち東京武蔵野中央ロータリークラブは、さまざまな職業のメンバーが
その経験と知識を生かして社会奉仕活動や人道的活動に取り組んでいます。

「元RI理事 千玄室大宗匠を偲んで」(2025/8/28)

卓話

「元RI理事 千玄室大宗匠を偲んで」上山会員

今日は、8月14日にご逝去された元RI理事、1975-76年度RI I2650地区ガバナー千玄室さん(京都RC)との出会いのお話をさせていただきます。

お手元の2016-17年度に私が第2580地区のガバナーを務めたときのガバナー月信9月号の一部を配布しておりますが、ガバナー方針として「出会いを大切に」と掲げた私は7月号から様々な出会いについてガバナー月信を通じて発信しておりました。

一番初めの7月号では、「ガバナーを務めることができているのは、様々な方との出会いがあってこそ」と書きました。 私のスポンサーである萩野会員と池田会員が、私に声をかけてくださり、東京武蔵野中央RCへお誘いくださったからこそ会員となり、さらにロータリアンとして活動していく中で出会った多くの皆様の支えによってガバナーを務めることができるという感謝のメッセージです。先ほどイニシエーションスピーチをされた高野会員にもロータリーを通じてこれからも多くの出会いに恵まれることと思います、応援しています!

さて、9月号は“出会いpartⅢ”です。千玄室さんとの出会いは、メークアップに訪れた東京東RCの例会で初めてお目にかかった時でした。案内されたのは隣の席で、当時クラブ会長だった私は大変緊張するなか、「クラブの親睦旅行で京都に参ります」とお話したところ、「京都に来るなら私の家に寄りませんか?」と初対面にも関わらずお誘いくださりました。まさか、その”家“が、茶道裏千家今日庵だとは思わずその場で連絡先を頂戴してしまいました。その親睦旅行には例年になく多く参加しご夫人も含め30名で重要文化財の参拝をしました。ロータリアンでなければおそらくお話する機会のなかった千玄室さんと、偶然にも同席させていただき叶った思い出深い経験、そして”出会い“でした。

その千玄室さんは一昨年100歳を迎えられ、その年の11月に開催されたロータリー研究会で「100歳を迎えて」の講演をされました。京都RCに入会されて69年、ロータリアンとして千さんが考える平和とは?ロータリーとは?を優しく語られました。そこで、「和敬清寂」の話がありました。和敬清寂は、茶道における四つの美徳を表す言葉です。和:調和と協調。敬:相手を思いやる気持ち。清:心身の清らかさ。寂:静謐さやわびさびの心を表します。

ロータリアンは、いばっていたら駄目。どんな人に対しても「おはよう」「こんにちは」と笑顔で接していく。~みんなで手を取り合おうではないか、肩をたたき合おうではないか。そう、歌っているではないですか?エンブレムをつけているのに、人とあっても知らない顔をしている。「どこのロータリアンなのですか?」と声をかけることで、人間同士の絆は小さなものから大きくなってくるのですよ。~ロータリーに入会したら、一人ではできないことも、クラブの会員みんなでできる。I Serveが中心だと、ポール・ハリスも言いました。ロータリアンは行動力。これが100歳の教えです。(ロータリーの友より抜粋)

と。戦争を経験され、長くロータリアンとしてご尽力、ご活躍なさった千玄室さんが隣の席の私に声をかけてくださったのはそんなお考えからくるものたったのかもしれません。

あらためまして、千玄室大宗匠のご冥福をお祈り申し上げます。