活動報告

私たち東京武蔵野中央ロータリークラブは、さまざまな職業のメンバーが
その経験と知識を生かして社会奉仕活動や人道的活動に取り組んでいます。

「ウクライナ避難民運営食堂Nadiya 活動報告と ウクライナの基礎知識」(2024/3/14)

卓話

ウクライナ避難民運営食堂Nadiya プロジェクトリーダー 別當 紀人さん

私たち日本人Nadiyaスタッフの活動は思想を押し付ける訳ではなく、親ウや親ロでもありません。できるだけ中立の立場を取っておりますのでご了承下さいませ。

また、難民問題等の特別講師と言う立場ではなく、皆様と一緒に問題を考えている立場と捉えて頂ければと思っておりますのでよろしくお願い致します。

私たちNadiyaはウクライナが好きとかロシアが好きとかではなく、困っている人がいるから援助させて頂いております。

第1章 身元保証人になったきっかけ Nadiyaとは

身元保証人になった経緯と関係がある国、ボリビアに滞在していた時に初めて難民問題を目の当たりにする。その国は、ベネズエラ。多くのベネズエラ人が生活苦の為に祖国を離れて他国へ移動。難民には様々な理由があります。ウクライナへの軍事侵攻、ミャンマーの軍事クーデター、アフリカ諸国の同性愛etc。ベネズエラは政治混乱でのハイパーインフレ。ベネズエラの19年1月のインフレ率は 268万%だといわれています。ベネズエラの通貨「ボリバル」はもはや価値を持っていない。昨年まで100円で買えたものが1月末には268万円となり、もはや略奪以外に物を手に入れる方法はないのかもしれない。逆の見方をすれば268万円のカネが1ヶ月で100円の価値しかなくなり、すべての国民が同時に破産した。

それをきっかけとし、世界の難民問題に興味を持ち始める。エリザとは2014年頃にインターネットの語学交流サイトで知り合いNoriがウクライナ旅行の時にリヴィブとキーフを案内してもらう。エリザは大学で日本語を勉強していた。その後、連絡を頻繁には取らなくなったが侵攻をきっかけに連絡を取り始め身元保証人となる決意をし、日本に来てみないかと打診し来日が実現した。当時は情報があまりなく、キーフやリヴィブの日本大使館領事館共に退避していて開館していなかった為にポーランドのワルシャワにある日本大使館に避難民のビザを発給してもらった。

ここからは来日してからの問題に直面!!

エリザは日本語も少しわかり、英語を話すがそれでもマッチする仕事は難しい。他のウクライナ避難民にコンタクトを取ると日本語も英語も話せず、年齢も若くはない方もいて今からでは日本語の習得は困難を極める。ましては避難民は自国が平和になると帰国が条件なのでビザの延長ができない可能性もある。そんな人達は、はたして仕事に就けるのだろうか・・・・。そこで、私がワーキングホリデーで滞在していたドイツで、ドイツ語は話せない私でも働けた経験を活かしレストランなら言葉の問題なく働けることを思い出す。

それをきっかけとしウクライナ避難民運営食堂Nadiyaを立ち上げる決意をする!!

そもそも身元保証人ってなんでしょうか?ウクライナ避難民には手厚いサポートはありますが身元保証人にはゼロ。私の両親の負担も多く、とても大変でしたし、私も仕事との両立は困難を極めました。他の友達での身元保証人の話を聞くとやはり同様の意見を聞き、身元保証人への体制作りも急務だと私の立場から実感致しました。このままだと身元保証人になっても負担のみ増え、身元保証人になる人が少なくなるのは明白だとし国に制度の改革を訴えたいです。

今回のウクライナ侵攻が2022年2月24日なので丁度2年が経ちました。しかし、終わりが見えず、イスラエルや能登半島地震もあり世の中の関心は薄れるばかりです。もう一度、ウクライナの事を考えてみてはいかがでしょうか?この問題は現在進行形で動いている戦争なのですから。

【言語】:ウクライナ語(公用語)、ほかにもロシア語やベラルーシ語などスラブ語源

第3章 ウクライナにゆかりのある人物や観光名所、映画、食文化

ダスティン・ホフマン(祖父母はウクライナ出身)

レオナルド・ディカプリオ(祖母はオデーサ出身)

スティーブン・スピルバーグ(祖父はウクライナ生まれ)

シルヴェスター・スタローン(母の家族はオデーサ出身)

最後に

これからも私たちの活動を温かく見守って頂ければ幸いです!!

ウクライナ避難民の安定した収入確保の為に、クラウドファンディングの寄付や、直接の寄付、もちろんレストランに食べに来て応援して頂いたり活動をシェアして頂ければとても嬉しく思います!

当初は木曜日のみの営業でしたが現在は土曜日に西東京市の田無駅近くのリップル西東京月曜日火曜日に小平市のシェアキッチン さくらでランチ営業しています。

ウクライナはこの侵攻があるまでは馴染みのない国でした。こんな形で有名になってしまったのは残念ですがぜひ平和が訪れたら行ってみて下さい!!きっとあなたを魅了してくれます。

第2章 ウクライナってどういう国?

今ではウクライナと言えば侵攻された国となってしまっていますが侵攻前はどんなイメージをお持ちでしたか??

【人口】:約4159万人(ロシア実効支配下のクリミアを除く 、 2021年時点)ヨーロッパで7番目に人口の多い国。